消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

「新規契約のみ」って、それはないんじゃない?

携帯電話を紛失して数日。
正確には、土曜日朝帰り時に紛失したので、
5日と7時間経過。
ついに限界を超える。

買いました、新携帯。うれしくて仕方がない。
新しいおもちゃが好きなのは大人も子供も一緒。
マニュアル読破を信条としているマニュアル人間である、
マニュアルの厚さすらうれしい、と思っていたら、
厚すぎる・・・さすがに厚すぎるぞ、CDMA-WIN。458ページか・・・
読破に何日かかるだろう。

それにしても、ついに耐えられなかった、neon 発売まで。
あとそれこそ12時間で手に入ったはずなのに・・・
如何に自分が携帯へ依存しているかが知れる数値だ。

さて今回購入にあたり、さして珍しくも無い「ひどい目」にあった。
携帯市場でよくある「新規契約のみ」だ。
人気の携帯本体に対して、既存ユーザは購入できず新規契約者のみが購入できる
ビックカメラの、あれ。ていうかビックカメラ。というかまさにビックカメラ
怒るぞ。

つまり本体が人気のため個数が不足している場合
既に利益が確保できているはずの既存ユーザより
純増が見込める新規ユーザを獲得するように
購入制限を設けるのだ。

これに違法性はないのだろうか?
例えばえっと、購入機会均等法、とか。
正当な販売表示に対して正当な対価をもって購入意欲をもつ買い物客への人権侵害
とちょっと調べてみたのだけれど、よくわからなかった。
まぁ無いんだろうな、違法性。

でも欲しいものを、
商品そのものが存在し尚且つ販売されている欲しいものを
表示金額を払っても買えないというのはなかなか悔しい。
別の小規模なショップで購入できたからいいようなものの。

これは現在の携帯電話商売のシステムによる弊害、というか、仕組みである。
↓こちらのリンク先の、一番下の行にわかりやすく書いてある。
(携帯電話本体はなぜ安いのか?)
http://www.angelcafe.gr.jp/co/pretalk_qa6/

携帯電話本体は開発費・技術料を鑑みれば五万円から六万円はかかるプロダクトだろう。
実際十数年前はそのくらいの値段で売られていた高価な製品だった。
しかし携帯キャリアーはプロダクトの「一回で終わる」収入より
契約者が払い続けるであろう恒常的な使用料に目をつけた。

結果「安い本体を、高額な使用料金で使用する」文化、ビジネスモデルが出来た。
これは日本人が望んだ状況なのである。
私も10円という衝撃的なPHS本体を購入したものだった。

この件に関して、実に面白い議論をみつけた。
http://www.kakaku.com/bbs/Main.asp?SortID=4769706
話題は家庭用プリンターの本体価格と、プリンタ消耗品の値段についてであるが
文中でも触れられている通り携帯電話のビジネスモデルに通じる。
即ち「初期投資」と「ランニングコスト」である。

これは、メーカ、売る側が考え作り上げてきた仕組みであり、
それを支持し、それにのってきたのは消費者である。
いい、悪いという問題ではない。
商売があり経済があり流通がある。

携帯電話本体を安くすることによって爆発的に加入者を増やし
ビジネスを通り越して文化を作り上げた携帯キャリアー。
パソコンプリンタ本体を安くしたことにより
あまり必要を感じない人々にもプリンタを売り、インク代で利益を生み出すことができた
ビジネスモデル。

無農薬、安全性を高々と掲げて高額な野菜で利益を出す企業。
安かろう悪かろうでユーザニーズと見事に合致した100円ショップ群。

コスト削減業務安定を謳ってシステムを信じられないほど高額で売りまくるIT系企業。

忘れちゃならんのは、それを儲けさせたのは我々消費者であるということ。
そして儲けがあるから資本主義社会は前に進み技術は革新的な勢いを増し続けるということ。
そしてその影で欲しい携帯を機種変で買えなかった俺がいる、ということ。

買えたけれどね。

アメリカか欧州ではノキアが超高級携帯本体を15万~30万で発売し
ヒットさせて売り上げナンバーワンに輝いたそうだ。
また少し、新しい流れができつつあるのかもしれない。
私思うのですが、高額なシステムが売れる時代が去るのでは、と。
急に。
いえ、オープンソース時代を見てるとそんな気がしてるのですよ。
銀行合併、証券取引でシステム業界の実情が大いにさらされてしまったのだし。
次の花形職業はなんだろう・・・?