消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

読み物

「白い猫」

期待したほど雪が積もらなかった東京ですが 寒さはしんしんと染みてきます。 先月の今頃などはあまりの暖かさにコート購入をためらったものでしたが ついに東京砂漠にも初雪が降り、こんこんと静けさに包まれた夜だったのでした。 そういえば、あなたにこん…

アーカイブ設置

「読み物」として該当するものは、 アメブロに作った書庫の方に蓄積されていってますので、 ↓こちらを参照してください。 http://ameblo.jp/kato-archive1/

カーネーション

ネットショップらすたにて毎日更新させてもらってます、コラム。 http://www.bidders.co.jp/user/2573628 ところがらすた、実はバックナンバーがございません。 その日限り! その日限定! 逃したらアウト!! という大変シビアなコラムとなっております。 …

卒業式の帰り道

タイトル:卒業式の帰り道 「あっけないもんだなぁ」 「長かったような、短かったような、でもま、終わってみると確かにあっけないな」 「これで終わりかぁ」 「はじまりだ、っていう奴もいるよ」 「ふん、きざな事いうなぁ」 「でもとにかくも、終わりなん…

『ちっぽけな本屋 ⑥』

私は昔の風景を発見した。そして今の風景も、発見することになった。 本屋に近づくといやでもその張り紙が目に入った。 毎月雑誌や新刊の入荷を知らせていた、店主の妙に堂々とした毛筆字。 その中にあって一枚だけ、この張り紙だけ少し弱々しく見えたのは私…

『ちっぽけな本屋 ⑤』

ちっぽけな本屋は見た目だけでなく、品揃えまで相も変わらずだった。 それは昨今の時代の流れ、本という文化の『今』に即しているとは言い難く、 並べられたハードカバーにうっすらとかかった埃で、あまり流行っていないことが予想できた。 それでも私は、す…

『ちっぽけな本屋 ④』

数回の転居を経て実家のある町に戻ったとき、商店街の雰囲気は一変していた。 駄菓子屋、文房具屋やらはつぶれて久しかったが、昨今どこでも見かけるチェーン店に左右を抑えられて、 そのちっぽけな本屋はさらに縮んでしまったように見えた。 かつては知らな…

ちっぽけな本屋 ③

大学で得たばかりの知識をもってその本屋ののれん(新着本の手書きの広告が、のれんさながらに店頭で翻っていた)をくぐる時、 私はそのちっぽけな本屋の蔵書量に圧倒されることがしばしばあった。 色あせた文庫が整然と陳列された様は宝物殿を想像させた。 …

ちっぽけな本屋 ②

そんな幼い時分からついに大学を卒業するまで、その町で暮らした。 中学生になってからはさすがに制服姿で立ち読みをするのが恥ずかしくなったのか、または部活動に熱中するようになったためか、 はたまた別の興味(思春期の少年にありがちな)から本屋にあ…

『ちっぽけな本屋』 ①

商店街の半ば、居酒屋とディスカウントショップにはさまれたその本屋は、いかにもちっぽけな、という印象を与えた。 かつて自分が小学生の折、足繁く通ったのは、その本屋の隣、今はディスカウントショップとなったかつての駄菓子屋が本当の目当てだった。 …