消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

守る「だけ」? 救う「だけ」?

「飢餓に病気、五歳未満の子供たちが成人できる確率が
30%を切る世界があるんだぜ?」

「すべての人間の生活を地球が維持できるのか?」

マラリアの感染者は年間3億人、亡くなるのは100万人を越える。
人類を脅かす疫病は蚊帳さえあれば激減させることができるんだ」

「それでもアフリカ全体では人口は爆発的に増加している」

「まともな生活をできている人はごく一部の富裕層だけなんだ」

「その格差にメスを入れる活動はしないのか」

「そういった世界が改善されるのなんか待っている間に
一体何人の子供が取り返しのつかないことになると思っているんだ」

「君のしていることは、取り返しのつくことなのかい?」

「生きていれば必ずチャンスがある、可能性がある」

「生きていて良かったと思える世界を作る前に、
命を救う「だけ」なのか」

「死んでいく子供たちを無視しろっていうのか」

「雨にぬれてる捨て犬を拾うようなやさしさだ。
世界中の犬を拾うつもりか」

「人と犬は違う」

「ほっとけば死ぬのは一緒。拾った犬をまた捨てれば、死ぬだろう」

「捨てたりしない」

「生き延びさせられた「だけ」の子供たち。未来を与えたつもりか」

「……」

「本当に未来はあるのか? 未来派与えられているのか? 与えることはできたのか?」