消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

西伊豆不倫旅行

なんてタイトルで人を集める真似してごめんなさい。
詐欺です。
正確には
西伊豆に旅行にいって遊んで、不倫に悩む女の愚痴を5時間ぐらい聞かされた」
です。

もちろん不倫の相手は私ではない。
私はバツイチでフリーダムだし。
さらには、二人きりの旅行でもない。
大学時代からの仲間たちとの、恒例の海祭りだ。



さてさて。
彼女はえらいこっちゃ美人なのだが
どうにも人生が不幸一直線である。
昔からこういう説があるが、
美人過ぎるとかえって男たちが敬遠するため
男たちからのケアや愛に恵まれない、という。
その典型と言える。


彼女は二年ほど前に不倫の恋に落ちて
ドッタンバッタンに不幸な目にあって、
もうどのくらい不幸なのか5時間分の話があるわけだけれども
もう本当にいい加減にしてくれよというくらい不幸なのでありました。

その不幸の原因のすべては、
恋愛経験値不足。
もうほんとに全部それ。
これも美人ゆえのかわいそうな点なのだろうなぁ。

彼女と相手の男も
ほとんど最初の洞窟しかクリア出来ない程度の
経験値しか持ち合わせてなかった。
三十路オーバーで高校生未満の恋愛思考回路はさすがにまずくね??
というぐらいにおぼこいというか初心というか
そんな綺麗なもんじゃ全然ないな。

「みっともない」というしかない。


いい大人たちがなんとみっともない戦いを……
たかがセックス、たかが恋愛で周囲を巻き込むドッタンバッタンな修羅場を……
昼ドラなんか見てるから「恋愛で騒いでいい」なんて思ってしまうのかもしれません。
火サスなんか見てたから「愛憎劇で殺してもいい」なんて思うのかも知れません。


「いやほんとにしんどくてさ。死のう、ってところまでいってさ。
実は先週くらいまでこの車、練炭積んでたんだよね。練炭コンロと」


……降りたい。このドライブしんどい……。
東名高速の渋滞の中でそんなカミングアウトは欲しくなかったですね。


「死のうって思ったんだけれど、練炭が売ってなくってさー。
都内のドンキ回りまくったんだけどさ。そしたら朝になっちゃってさ。
そうするとなんか目が覚めてきたっていうか、そうだ、遺書ぐらい書いておかなきゃ
って思ってさ。で遺書を書いてるうちに、絶対処分しとかなきゃ死んでも死にきれない
ものとか思い出してさ」


あー。冷静さって大事なんですね。
手紙って大事ですね。考えるって行為。意外とみんなできてないんですよね。
腕を組んでうんうんうなってても、実は意外と考えてなかったりするんです。
手紙を書く。
ブログを書く。
アウトプットする行為があった方が本当に「考え」るんですよね。


「で、ホームセンターで練炭買ってから家に帰ったんだよ」


……結局練炭は買うのね……。



ここからも話は長かったんですが割愛して、
ひとつ結論めいたことをいうとですね、
経験値、訓練の少ない人間のプレイは、未熟でみっともない、ってことですね。


サッカーだってガキの試合は詰まらないよね。
「初めてのライブです!」ってコピーバンドのライブ見るときのいたたまれなさとか
大変なことになってるよね。
文豪の本当の処女作、例えば小学生とか中学生くらいのね。
ああいうのも多分アイタタタ的に読めないものがあるんじゃないかなぁ。

そうそう、厨二病的なね。


今回聞かされた不倫愛憎どたばた西伊豆殺人湯けむり旅情ですが
男、32歳、十年以上の付き合いの女(妻)
女、34歳、十年以上の付き合いの男
そんで他の恋愛経験がほとんど無い、って有様だったんです。


それからもう一つ
秘密の恋愛は二割増し
不倫の方は四割増し、
と、これは精神病のカウンセラーに言われたことらしいんですが

不倫に至っては四割が「スパイス」ですから
もう素材の味なんて一体全体どこへやら、ってね……。
この件についてはまたいずれ書きます。
多分東野圭吾の「夜明けの街で」読後感想分と織りまぜて。



……うむ。
無事帰ってこれて良かった……。