消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

丸坊主謝罪のアイドル

AKB48 の人気アイドルが、
何やら不純異性交遊をしたとかで、
丸坊主になって謝罪したそうだ。
不純異性交遊。不純だったのだろうか。

女子十五歳から二十歳までと言えば、
これはそれは、箸が転げても恋がしたい年頃だろう。
ネコで言うと発情期にあたる。
発情期に発情するな、というのは実に酷な話しである。
そうであるならいっそ避妊手術でもしておけば良かろうに。

それにしても、アイドルという偶像の気味の悪さに
改めて二十歩ほど引いてしまう気分である。
「恋愛禁止」という規準もいかがなものかと思うが、
それを破ったら丸坊主にして詫びるという高校野球スポーツマンシップ
そして実際それを怒っているファンの存在が、
何よりも気味が悪い。

偶像崇拝というのか処女信仰というのか、
恋愛をして朝帰りした少女に対して
「裏切られた」と感じるファン心理の源泉は一体何なのか。

「恋愛禁止です!」というマニフェストを破ったのだから
それを公約違反と怒るのはそれほど筋は間違えてないが
「信頼を裏切られた」「信じていたのに」という
精神的に衝撃を受ける心の機微がよくわからない。
これは、アイドルメーカーともいうべき秋元康が熟知している、
アイドルファン心理というものであって、
だから「恋愛禁止」なんてマニフェストが商品価値を生じさせるのだろう。

だけれども、本当にそのアイドルのことが好きであり、
そのアイドルが産み出す音楽、ダンス、笑顔、水着が好きなのであれば
そのアイドルの行為全般を好きになってもいいのだろうし
めぞん一刻の五代くんみたいに
「あなたを好きなこともひっくるめて、あの人をもらいます」
と未亡人・響子さんを受け入れる真の愛の姿を見たあとでは

アイドルの恋愛に一喜一憂しているファンの心の、
なんと卑小で幼いものであろうか。

アイドルが朝帰りするほど大好きなEXILE ごと好きだ! と、
なぜ声たかだかに宣誓しないのか。
アイドルの好きな食べ物や好きな漫画には熟知しているくせに
男を食べたらそれだけは受け入れられないのか。

男と女はセックスする生き物だし、
セックスがあったからお前も生まれたんだぜ、ベイビー。
性を、セックスを否定するな。隠蔽するな。目を逸らすな。
天使信仰はもはや宗教よね。
宗教において「求めること」はおそらく最も醜い。
進行していながら天使からの見返りを求めるな。卑しい。


まとめて、何が言いたいかというと
髪、早く生えたらいいね。
そして、
恋愛朝帰りで怒ったファンたちは、
もともとキャバ嬢みたいなアイドルグループに対して
何をイマサラ、と鼻で笑われますよ。