消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

考察「政治、国家、金」①

以前から紹介しているこの言葉。
「人間は他人の金を大事に使えるほど進化しちゃいない。無駄遣いは仕組みが変わってもなくならない。」
・・・なんか主観まで交えて内容変えちゃった気もするが
まぁそんなもんだ、ということで、国家が浪費や不正をするのは人間の本質に関わってる問題だと気づかされる。

人間だもの。相田みつを

だからといって、税金垂れ流し、汚職天下り、郵便局長世襲制とか
聞いてあきれる話題に「しょうがないよね」と苦笑いしてるわけにはいかない。
なんといっても今回考察したいのは
「じゃあどうすれば効率的な国家が作れるのか」である。
金がかかるのはしょうがない、全国民のためじゃなくても百万人のための橋がかかるのもしょうがない。

それはわかってる、わかってるから、とにかく能率と効率をよくしろ。
浮いた金でもっと楽しいものを作れ。
21世紀なんて、子供の頃はみんなで、手塚治的都市図を想像してたんだぞ?
それが達成できなかったのは、今まで建築技術のせいだと思っていたが、ちがう。
国のせいだ。政治家のせいだ。だって香港は、少なくとも見た目だけは、
めっちゃ未来都市って感じじゃないか。
お隣が出来てなぜ我々ができない。
全部政治家のせいにしてやる。

八つ当たりはさておき、まずは「なぜ国家なのか」から考えて生きたいと思う。

原始、洞窟生活者たちは火を使い温まり家族が増えてゆく。
やがて隣の洞窟の奴らと結託して集落を作り上げる。
人間が人間たるゆえん、「文明者」として文明を築き上げるにいたった最たる要因は
コミュニケーション能力の発達であると考える。
なるほど、道具を使うことによって脳が刺激され、より自由な手を得るために後足歩行を始めたのが
獣とヒトとを切り分けたかもしれない。

しかし道具だけならサルやらアライグマやらが使うことは確認されている。
個人として出来ることは限られている。
個人でビルを作り東京ドームを作りテレビを作り飛行機で飛ぶことは不可能だっただろう。
ヒトとヒトとが協力して作り上げ、さらにその知識と成果が引き継がれて次の世代がその上に新たな成果を積み重ねる。
果てしなく、しかし地球史においては急速な、世代を重ねた文明というピラミッドの建設が人類史である。
そこには言葉があり伝える手段があり残す手段があった。

コミュニケーション能力の発達により人は隣の洞窟のあいつが敵ではないことを知り、
やがて友となり共に集落を作りコミュニティを運営する旨味を知る。
各地に勃興したコミュニティ間で取引が発生し文化の交流が起こりより豊かに、より力強い集落が構成されていく。

やがて「欲」が生まれる。
欲は生物が生きていくうえで欠かすことが出来ず標準装備されている機能である。
食欲、睡眠欲、性欲といった欲を満たすために生物は重たい体をうんせと動かし
面倒くさいと思いながらも獲物を追って咀嚼し、消化する。
その方法たるやさまざま。
人間の場合、集落を形成することで役割を分担し、より効率よく「食べ物」を得、
より効率よく「住居」と「安全」を手に入れることができるようになった。

結果、暇になった。
12時間かけて獲物を追い回す必要がなくなり、
12時間かけて震えながら寝床を探す必要がなくなった。

「戦争は、暇な人間が作り出した最初にして最大の発明である」

三大欲求が満たされた後は、更なる欲求(それは三大欲求の拡張であったかもしれないけれど)が生まれた。
権力。
人と物を統べる力。
そしてより大量に、より良いものを手に入れる、力。

集落は、「コミュニケート」の時代から、奪い合う時代へと移行する。

・・・衆院選にあわせて書き始めたけれど、
書き始めの時代設定が前過ぎて、とても近代までたどり着けそうにありません。
ぼちぼちこの考察は続けていきたいと思います。