年を取ると、新しいものに手を出す、というのが本当に億劫。
思ってる以上にしんどい。
例えばガンダムの新作に手を出すとか。
読んだことないジャンルの本に手を出すとか。
実際、それを逆手にとっての商売が成立している事から、
この理屈は一般的に人々に当てはまる事が知れる。
ガンダムの例で行くと、あえて「ガンダム」を名乗るということがまさにそれ。
完全に新作の、見たこともないようなロボットアニメの場合、手を出しにくい。
一方「ガンダム」と呼ばれる二本角のロボットであると、一気に敷居が低くなる。
知っていると言う安心感を与えるのだ。
まったく新しいものへ、なかなか体が動かない。
動かなくなっている。それはやはり年齢によるものが大きい。
前進するパワーが減ったのかもしれない。
これまでのたくさんの経験で得た「面白いもの」から、わざわざ出る必要なんかない、
とそんな風に思うのかもしれない。
新しい音楽を開拓するくらいなら、
聞きなれた大好きな名曲を何度も聴いてしまうような。
そういう、年寄りの兆候が出たら、あえて前に進む。
これまで興味もなかった妹系に手を出したのもそのためだ。
けしてロリコンということではない。
妹系が「前」なのかはまったく微妙なところではあるけれども、
「小さくまとまってんじゃねーぞ、テメェ」
なぜか TSUTAYA でいきりたってる自分がいる。
むしろ若い頃の方が、そんな情熱を「うざったい」と思っていた。
クールに、スマートに、何事につけても距離をとることが
正しい21世紀のスタイルだと思っていた。
「正しさ」なんてチンカス程度の価値しかないっていうのに。
間違ってもいいから、雑食であれ。
なんでも喰って「まずい」と身勝手に文句を言う。
そうでなけりゃ、化石のような俺に、なんの価値があるってのさ?