消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

ジェボーダンの獣

つまらない、と言うことは楽しい。
それを楽しく感じる余力、努力。
そういうものを失ってしまうとしたら、多分自分自身が一番つまらない作品だ。


……
…………
まぁ理屈(?)でいえばそうなのだけれども、
そんな余力も努力も太刀打ちできない作品。
それが「ジェボーダンの獣」なる映画である。


「規格外・巨大生物特集」という電波がビンビン出ているような映画特集が
なぜか昼のテレ東で組まれていて
まぁテレ東の昼、という時点で当然予想できた結果であったのだけれど


惨敗。
この特集、他にも「オクトパス」「キングコブラ」「トレマーズ」と録画したのだけれど
……怖い。
負け戦が怖い。
戦う前から落ち武者です。


「ジェボーダンの獣」に関しては、もうなんといっていいのか
とりあえず監督がとりたいものを全部撮っちゃえ、と企んだ作品と思われます。
カンフーアクション、中世ヨーロッパ、ホラー、ロマンス、船、原住民、巨大生物との戦い、ランボー怒りのアフガン。
これらが全部、見事なまでに融合しておらず、ラーメンにういた脂のようにギトギトしているものだから
観客の頭の上にはハテナマークが浮かびっぱなし。


え? なんで? こいつそんなに強かったの? ていうか「獣」は?
なんとか自分の中で消化しようと試みる努力も徒手空拳。
最終的には、今まで見た最もひどい映画の次点ぐらいにランキングされてしまった。
(最下位は「恐怖! キノコ男」なので、相当下であることは推して知るべし)


なんかちゃんと予算を組んでちゃんと綺麗にとられてるのに
こんなにダメなんだー、と落胆してしまいました。


あまり文句ばかり言ってもしょうがないのですが
「獣」はものすごく「胡椒」でした。
ぴりっときいてるけど、味の本質には一切ノータッチ、みたいな。


映画ってやっぱり、本当に難しいものなのでしょうね。