消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

エヴァンゲリオンはコーチングだった!

昨日の続きでコーチングの研修を受けてる。
コーチングの大原則、最大の主眼は
「答えは相手の中にある」
ということ。前提と言ってもいいし原理原則と言ってもいい。
 
課題を矯正するのではない。
悩みにアドバイスするのでもない。
コーチ側の経験則や知識を与えてやるのでもない。
これらはティーチング、教育である。
その手法を否定するのではない。
相手の中にある答えを引き出す。
引き出すアプローチがコーチングなのだ。
 
極端な話、相槌を打ってるだけで相手が自己解決することもあるかもしれない。
問題、課題を一緒に見つめるのだけれども
コーチは視点を変えた質問をするだけでも、多分構わないのだ。
 
もちろんそれだけじゃ効率悪いし効果的に持って行きにくいので
テクニックがあるわけだが
そのテクニックは問題解決をするためのものではなく、
相手から引き出す、会話のテクニックだ。
納得感を得るための説明の手順なのだ。
 
それらは基本的に質問の形を取る。
質問へ回答させていくうちに、
クライアントは内容が整理されて行き
からまった糸が解れていくことを感じる。
やがて、あぁそうか、と勝手に気がつく。
自発的に気がつく。
 それが理想のコーチング。
 
あれ? っと思う。 
これってー…もしかしてー…
 
未だ人気の陰らない伝説的アニメ、
新世紀エヴァンゲリオン
現在は映画版四部作が制作されている。
十年前はそのテレビシリーズのエンディングが物議を醸し、
それを再検討、再構成、
ついにはエンディングを全く作り直して
それもまた映画として劇場公開された。
 
その、書き直される前の、テレビ版のエンディング。
私は好きだったんだが、世の評判は悪い。
まぁ無茶苦茶な展開、内容、絵柄だったから。 
 
あの最終回の中で主人公碇シンジは多くの質問攻めにあい、
否定、拒絶を繰り返す一方で
徐々に自身の考えが整理されていくことを感じていく。
殻に閉じこもった自分の考えがやがて道筋を得て
新しい視野を持ち始める。
凝り固まった視点から広がりが出てくる。 
 
僕は自分がキライだ。
でも好きになれるかもしれない。
好きになれるかもしれない。
 
この、たった一言を主人公本人の口から引き出すこと。
あの壮大で込み入ったストーリーの行く先は、
碇シンジ
そして視聴者であるすべてのチルドレンにたいする、
問いかけのコーチングだったのだ。
 
と、考えるとわりとしっくり来る。
我々人類に欠けた心。
それを補完するための答えは各人それぞれの中にある。
与えられた答えではない。
押し付けられた経験則ではない。
あなたは自分が嫌いかもしれない。
世界が嫌いで、世界を憎んでるかもしれない。
でも好きになれるかもしれない。
その補完の道は、きっとあなたの中にある。
 
大体からして、金持ちや権力者が幸せで
 庶民は不幸でしんどくて搾取されて、
なんて短絡的な環境起因の原因にしか辿りつけないようでは
金持ちの苦労も貧乏人の幸せも
まるで想像することはできないだろう。
 
話が飛躍して聞こえるかもしれないが、
信じる心は力を産むのだ(昨日の記事参照)
信じるだけで怪力を産めるのに、
自分の人生一つ、変えられない訳がなかろう。
 
それがコーチングであり
あるいは、
エヴァンゲリオン庵野監督のいいたかったことなんじゃなかろうか。
 
 
最後に、昨日説明忘れたBeDoHaveを掲載しておく。
これは、因果応報的な原因分析手法である。   
Be  あること(捉え方、考え、気持ち)
Do  やること(行動、言動)
Have  えること(結果、成果)