消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

タッチパネルに触れる

タッチパネルにそっと触れる。
そのタッチがワンクリックとなり
リンク先が開く。
新しい挑戦と新しい未来と新しい時代を切り開く、
ささやかな扉のように。
 
僕は舌打ちをして「戻る」ボタンをタッチする。
動画をもう一度読み込んで、動画の再生ボタンを押す。
少し迷って、1分ほど動画を進める。
 
そして、腫れ物のように、
あるいは扱いにくい女の子のように、
そっと、気遣いながら、気後れしながら、iPad を置く。
 
むずがる幼い子供。
虫の居所が悪いステディ。
いつまでも口を出したがる母親。
やれやれ。
男はさらに、気遣うべき対象を増やしたわけだ。
タッチパネルでスクロールする時は、本当に気を使う。