消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

iPhone は、多分ダメだと思う。

iPhone7 でイヤホンジャックを廃したことについて、
7使用一年経った今でも根深く恨んでいる。

Bluetoothでいいじゃん」
と友人に笑われた。
Bluetoothイヤホンはたしかにはちゃめちゃ便利だが、
だからと言って有線イヤホンの選択肢を排除することが是となるわけでは無い。
なぜAppleは我々から選択肢を奪う判断をしたのか…。

Bluetoothイヤホンを忘れて出てきた時、100円ショップでイヤホンを購入できないもどかしさは如何なものか。
長年のiPhoneユーザーとして貯めてきたイヤーポッド。
沢山あるから予備としてカバンや会社に置いておいてるのは、全て無駄になった。
ニンテンドー3DSをプレイし、
疲れて音楽を聴こうと思った時、
私はイヤホンを仕舞ってイヤホンを取り出さなくてはならないのだ。
なんの冗談を書いているんだろう?

ライトニングに変換するアダプタを使え、って?
それを忘れた時のことを言ってるのだ。
そして、充電しながらアダプタ付きイヤホンを使えない苦しみ。


前置きはこの位にしておこう。
今回責めたいのはこの記事の件だ。
http://nuwton.com/gadget/24847/

兼ねてから、iPhoneの文字入力は使いにくいと言われており、
私は2年ほどAndroidを使ってたのだが、
その時のGoogle日本語入力は、
本当に快適で素晴らしいものだった。
そして、矢印のカーソル移動キーがついていた。

上記記事にあるとおり、
iPhoneは7になるにあたり、
3Dタッチをトリガーにしたカーソル機能を実装した。

なるほどふーむ!
使ってみると大変面白い!
文字のエリアをグイッと押し込むと、
3Dタッチを検知してカーソル入力モードになった。
たしかに、便利で面白い!
…しかし…
15秒で飽きた。
そして当然の如く、ミス入力する。
グイと押し込んでも認識される、カーソルモードにならない…
お陰でミス入力が増えた。

そして当然こう思う。
「…ジョブズ…なんで矢印キーじゃダメやったんや…?」


うちの偉い人がこう言ってた。
iPhoneは、直感的に誰でも使えて素晴らしい! マニュアルなんか見なくても使えるんだ」
我が社の製品もそうあるべきだ、
と続く。

私ははっきりと「嘘だ、そんな訳ない」と応える。

iPhoneの、アプリ終了方法をググらずに気づけた人など居ない。
アプリの配列変更、削除が長押しだ、って自力で気づけた?
「設定」に訳の分からない設定を集約させてるのは?
今回の3Dタッチカーソルに至っては、どこの、何が「直感」なのか。
誰が「強く押すとカーソルを動かせる」
なんて原体験を持っているのか。

iPhoneが使いやすいのは、
単に利用者が多くて、集合知でググれば色々すぐにわかるからだ。
Windows と一緒だ。
それが素晴らしいんじゃない。
メジャーストリームになれたから使い勝手が良いだけだ。
数の優位性だ。
賭けてもいいが、過半数iPhoneユーザーは、メールアプリで写真の添付方法をググったはずだ。
写真アプリからメールアプリに連携する方法しか使ったことのない皆さん、
メールアプリで、長押しした上で、
メニューを横にスライドさせるとあるんですよー。
その操作性、UI、直感に訴えてきますかー?

だがもういい加減、iPhoneはダメだと思う。
かつては感心することも多かった。
今は「ノー」だ。
イヤホンジャック廃止と3Dタッチは、たしかに面白く新しい体験をくれたが、
それは「良く」してはいない。
奇抜なだけだ。

これを、ジョブズがいない所為だ、とまで彼を神格化するつもりは無いが、
しかし少なくとも、
ジョブズを超えるプロダクトデザイナーは現れていないのだろう。
だから、顔認証のみ、なんて奇抜なだけのプロトタイプを披露してしまうのだ。

iPhone設計者は、馬鹿だと思う。
3Dタッチのカーソルは、少なくとも典型だ。
矢印キーがあれば良かったのだ。

宇宙で使えるボールペン開発の話を思い出した。
「宇宙開発過渡期の中で、無重力空間でもインクを出せるボールペンの開発に、
アメリカは巨額の投資をして時間をかけた。
一方、ロシアは鉛筆を使った