消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

多田文明「なぜ、詐欺師の話に耳を傾けてしまうのか」Audible

多田文明「なぜ、詐欺師の話に耳を傾けてしまうのか」Audible

詐欺師の様々な策、手段を、
悪用厳禁、あくまで防衛対策として知識を得ることを前提、で、
実に40種類くらい、紹介してくれている本作。

パターンが豊富ではあるものの、数十種類を紹介しているせいか、
かなーり似たものが多いのもまぁご愛嬌。
それでも、詐欺のからくりを知ることで、「驚き」ではなく「疑う」ことができるので、
たくさん手段を教えてくれるのは良いことだとは思う。
しかし残念ながら困ったことにイタチゴッコ。
本書が広く広まった後は、また別の技で、詐欺師たちは人を騙しているのでしょう。

それにしても…
またオーディオブックの悪いところが出たなぁ、という感想であるのだけれど、
Audible にはできるだけ「平板な音読」をお願いしたいなぁ、と改めて思った次第であるけれども、
読み手の、実に感情のこもった読み方が、どうしても気に入らなくて困った本作。
「詐欺師の卑怯で卑劣な手口の告発だから…」と、
読み手の方が、吐き捨てるような、汚物でも見るような語り口調で延々、最後まで語ってくれるのが重苦しかった。

そりゃ、詐欺の手筈なんだから腹立たしい内容の紹介になってはいるけれども…
「本」なのだから、
平面の「情報」なのだから、
感情を込めずに淡々と読み聞かせてくれた方が良かった。

負の感情たっぷりの読み聞かせであるため、連続で聞くにはおもすぎて
ちょくちょく中断しながらの読了になってしまった。

(同じように、感情爆発させすぎなセリフの読み方に加えて、イラッと来るような効果音まで入れてきた「時をかける少女」なんかも、
 残念なオーディオブックの一例として併記させていただく。いらないから。効果音とか。感情満点のセリフ読みとか)