消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

金の価値

「あぁ、確かにマイケルジャクソンのファンだったさ。
奴はほんとに、キング・オブ・ポップだった。
けれども、俺にとっては40万は40万なんだ。
つまり、肩を組んで写真を撮るための金額じゃあない、ってことなんだ」

マイケルジャクソンが日本に来日し、
何の目的かいまいちよくわからないけれども
少数のファンを集めたプライベートかつ親密なパーティーを開催した。
彼の全盛期の東京ドーム公演、S席で確か8000円だったと思う。
豆粒みたいな彼のパフォーマンス、
それでも同じ空気を吸ってるというだけで興奮したものだった。

「抱かれてもいいから行こうと思ったね、ネバーランド(マイケル私設遊園地兼自宅)へ」

時は過ぎ、彼のメロディはかつての精彩を欠いていった。
世間は彼から離れていった。
それでも大好きなファンにとってはかけがえのない人物であり
かけがえのない時間となる、
マイケルパーティ。
マイケルは歌わない、踊らない。
そして40万円。

ん~~~、マイケル、それをローソンチケットで売るか・・・

借金を抱えていたり興行的に成功していなかったり
色々苦しいMJなのだろうが
物心ついたときからのスーパースター、
多分彼は財布なんて持った事もないんだろうな。
だからきっと40万の価値なんて知らないはずだ。

100万でも1万でもあんまかわんないんだろうな。

誰かにとっては40万円のマイケル。
誰かにとっては1万円でも高いマイケル。
マイケルにとっては金の価値なんかわからないマイケル。

1円って、1円じゃないんだな。