考察「宗教」①
宗教とは何か。
それを考えるためには「神」なるものへの考察が不可避であろう。
宗教の最も一般的で絶対的な形が、神を頂点とした正三角形的ヒエラルキーである。
「悟り」なり「徳」なり「洗礼」なり、
手段多々あれどクラスを上に上がっていく動きは、一般的な会社とさほど差異はない。
ならば神は、社長とか経営者とか創始者とかに位置することになるだろうか。
かつての創世記、日が落ちれば暗闇の中で眠り、冬が来れば凍えていた時代、
この世に起こる現象のすべては、人類にとって謎であり脅威であった。
例えば落雷、例えば津波・台風、
例えば日没、例えば日蝕、
人の誕生、毎月の月経、成人男性の成長。
世界を見回すと、
文化的接点がないと思われる地域によっても、驚くほど似た神話が残されていることがある。
人にとっての脅威と興味の対象は、ユングが言う「共通の無意識層」に納められているのかもしれない。
雷の神、火の魔人、太陽神、月を食う魔物、月経と胎内を模したイニシエーション(儀式)。
・・・
「神」は、人が理解することのできない事象、
脅威として存在するものに与えられる総称であったと言っていい。
唯一神を持つキリスト教、イスラム教の方がむしろ新興の宗教で
かつては世界のあちこちに、多彩多様で、それでいて文化間では似たような神が多数存在した。
人々が語り継ぐ、
それが神の存在そのものとも、言える。
神は、天地災害を典型的な例にとると、
人知、人事を尽くしても及ばないもの、
人の力の及ばない場所、
すなわち「隙間」に与えられた、呼称であった。
宗教は、「人の心の隙間を埋めるもの」であると思う。
それを考えるためには「神」なるものへの考察が不可避であろう。
宗教の最も一般的で絶対的な形が、神を頂点とした正三角形的ヒエラルキーである。
「悟り」なり「徳」なり「洗礼」なり、
手段多々あれどクラスを上に上がっていく動きは、一般的な会社とさほど差異はない。
ならば神は、社長とか経営者とか創始者とかに位置することになるだろうか。
かつての創世記、日が落ちれば暗闇の中で眠り、冬が来れば凍えていた時代、
この世に起こる現象のすべては、人類にとって謎であり脅威であった。
例えば落雷、例えば津波・台風、
例えば日没、例えば日蝕、
人の誕生、毎月の月経、成人男性の成長。
世界を見回すと、
文化的接点がないと思われる地域によっても、驚くほど似た神話が残されていることがある。
人にとっての脅威と興味の対象は、ユングが言う「共通の無意識層」に納められているのかもしれない。
雷の神、火の魔人、太陽神、月を食う魔物、月経と胎内を模したイニシエーション(儀式)。
・・・
「神」は、人が理解することのできない事象、
脅威として存在するものに与えられる総称であったと言っていい。
唯一神を持つキリスト教、イスラム教の方がむしろ新興の宗教で
かつては世界のあちこちに、多彩多様で、それでいて文化間では似たような神が多数存在した。
人々が語り継ぐ、
それが神の存在そのものとも、言える。
神は、天地災害を典型的な例にとると、
人知、人事を尽くしても及ばないもの、
人の力の及ばない場所、
すなわち「隙間」に与えられた、呼称であった。
宗教は、「人の心の隙間を埋めるもの」であると思う。