消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

輝いてないキラキラネーム

ネットで噂になっているものの、
本当に実在するのか、キラキラネーム。
何かのネタじゃないんだろうか。
「永久恋愛」(えくれあ)とか「連夏江」(れげえ)とか。
ていうかエクレアって何よ。食べ物にしてどうするのよ。
「大福ちゃん」とか「みたらしちゃん」ってノリだろうか。


「おかしな名前だねー、こりゃひどいなー」
などと笑っていた頃からはや15年、
ついにDQNネーム、通称キラキラネームの面々が
社会人として世に出てくる時代になった。


「えっと・・・君の名前は・・・」
「はい! 虎核(ここあ)です!」
「・・・あぁ、核で、コアね・・・原発賛成?」
「は?」
頭を抱える人事部採用担当が目に浮かぶ。

先日も紹介したと思うが、キラキラネームを採用基準に
(否、不採用規準に)盛り込んでいる会社があるようである。
どこからがキラキラでどこからがクラクラなのか
判断しにくいところであるが、
弁護士ドットコムにてちょっとした考察を行なっている。
「キラキラネームであることを不採用規準とすることは違法か否か」

下記記事をご参照あれ、というところであるが、
結論だけさっさと言ってしまうと、「違法とは言い切れない」

http://www.bengo4.com/topics/486/

法的に禁じられていない拘束要件、例えば男女雇用機会均等などに
抵触しない範囲内であれば、違法性を問うことはできない。
当たり前である。
企業としてはその後の40年を雇用する、超重要な人物見極めの瞬間である。
是が非でも当たりを引きたいし、それ以上に意識しなければならないことは・・・
「外れを引かないこと」である。

仕事のできない社員、も相当なマイナスであるが、
仕事ができないどころか他の社員の迷惑になる社員、
マイナス戦力、居るだけで困る人材、というのは、実は実在する。
しかも40年間通期に渡って、せめて0より上の戦力、という人材となると
私自身、残された社会人生活を全うできるか心配でさえある。

企業にとって社員雇用は正念場、天王山、
選んで疑って想像して、それでも足りないから占い師に占って貰いたいほどの
重要な見極めの場なのである。
大企業ならそれでも、100人を越える新人の総数でプラス戦力になれば、
まぁ一応は良かったといえるかもしれない。
中小零細ではそうはいかない。マイナス戦力の被害は甚大である。
誇張ではなく、その一人により会社が傾くことも想像される。

実際に雇用してから、では遅い。
社員は、労働基準法を始めとする手厚い保護下にあり、
一度正社員雇用した人材を企業の都合で放出することは基本できない。
少なくとも「仕事ができないから」ではクビにはできない。
仕事ができない結果、誰の目にも明らかな損害を企業に与えたり、
犯罪行為などが立証されない限り、被雇用者の権利は保証される。

そのため、大きめの会社になってくると「社史編纂室」という
素晴らしい部署が出来たりするのだが。

企業側としての保身策は一つ、雇わないこと。
水際で止めること。
実は・・・企業は人手が不足している。
そして若者は職にあぶれている。
であるのに、雇用が促進されない理由の一つは、
(小さな一つかもしれないけれど)ここにある。
キラキラネーム、に限ったことではないけれど、
「こいつ、雇ったら我が社にとって良いのかな?」
と確信を持てる人材がいないのである。


「キラキラネームをつける親は自己主張が激しく独善的な傾向がある。
社会人として会社に雇用しても、親が会社にクレーマー(モンスターペアレント)として
乗り込んでくるケースが有り、キラキラネームの人物においては
その傾向が非常に高い。
しかも、名は体を表すという言葉の通り、当の本人もその親の気質を
名前として受け継いでいるのか、自我が強く問題行動が多い社員になる傾向がある」

そう思っていたら誰が雇うだろうか。
「名前なんかじゃこの子の才能、本質はわかるわけない! ちゃんと中身を見て!」
と親は言うかも知れないが、であったら個性的な名前で自己主張なんか
最初からするんじゃないよ、と思いつつ、
「過去事例、可能性があるんだから、避けるのは当然」
「一度床が抜けたら、そこを歩く時は気をつけるようになるでしょう?」
「他に応募者がいないならともかく、優秀かつまともな名前の応募者がいるんだから、
わざわざ変な名前の人材雇わなくても大丈夫ですよ」

まぁそういうことである。


名は体を表す。これはきっと本当である。
おそらくは人生で一番耳にし、一番手で書く文字が自分の名前である。
言霊、ではないけれど、その言葉が精神に与える影響が小さいとは思えない。

一度つけてしまった名前。
名前を変えるには相応の事由と手続きがいるらしが、
不可能なことではない。
もう遅いかもしれないが、少なくとも、面接官の目を逸らすことができる「改名」、
就職活動の一環として考えてもいいかもしれない。
http://www.bengo4.com/topics/203/


採用する企業側としては、判断基準が減って結構困るけれど。