iPhone5 の移行でちょっと困ったこと

「絶対買う。俺のGalaxy など一時的な遊び、浮気にすぎぬ」
と豪語していたのに、なぜかの諸事情、というか単純に「高いわボケ、Apple」
という反骨心から、AU のGalaxy S2 WiMAX を1.5年も使い続けてしまった。
最後にはSDカードを読み取らなくなってしまった（おかしくね？）。

私は、こんなユーザであった。
電話：AU Galaxy S2 WiMAX（元々はiPhone4 から乗り換え）
家で主に使う端末：iPod Touch 第5世代（iPhone5 と同時発売の、同等性能、同等画面のもの）

元々のiPhone ユーザであり、
Galaxy を持ちながらもiPod Touchを使っていたので、
とってもとってもApple ユーザだった。

Apple、iPhone やiPod、iPad の便利なところは
（そして若干つまらなくさえあるところは）
あっという間に、圧倒的に簡単に、環境を移行できることであった。
拍子抜け、という以上に拍子抜け。
iPhone4 からiPod 第5世代へ移行する時なんか、
3クリッククライして、あとは小一時間コピーを待つだけ。
写真から、パスワードロックした秘密データ保管アプリから、
ゲームデータ、ブラウザの閲覧履歴、
すごいところでは電話の着信履歴に至るまで、
すべてが簡単に、簡潔に、右から、左へ、流れるように
環境をコピーすることが出来てしまうのである。

例えば、パソコンを考えてみて欲しい。
新しいWindows を買ってきたら、古いマシンからデータをコピーして、
お気に入りのソフトウェア、仕事で使うソフトウェアなんかを
次々とインストールして、
あ、これも入れ忘れてた。んーでもこれ、もう使わないだろ？
みたいに選別なんかしたり、
うわー、パスワードとか覚えてねぇし！ わからないし！ ブラウザのキャッシュでやってたし！
と混乱してうっかり履歴クリアしちゃったり（混乱してる時は何故か消しがちである）

そういう面倒くささが、一切ない。
それは、「はー、すごいなー、よく出来てるなー、さすがApple」
と素直に感心し、ありがたくもある部分ですが、
一方で、端末入れ替えにあわせていらないデータやプログラムを見なおしたり、
過去経験からフォルダの構成を考え直したり、
苦労があって面倒だけれど、それが実はちょっと楽しかったりする時間、
それが無い。
ちょっと、残念な気がする。

特に、iPod 第5世代とiPhone5 はほとんど全然変わるところがないものだから
高いお金出して購入したのに「同じ感じ」で残念感がでかいのである。
せめて、iPhone3GS からiPhone4 になった時の、圧倒的解像度であったり、
圧倒的処理性能であったりが体感できたら
あー、新しい端末サイコー！！ ってなれるのだが・・・

こうも簡単にコピーできてしまってはねぇ・・・

なんて油断していたせいだろうか。
非常に謎の現象が起きて、私をパニックに陥れた。
これは多分、日本でも数人しか起きないであろう現象で、
ググっても探してもちっとも類似の現象に出会うことができなかった。
Apple に電話してようやく助かったのだが、
日本で数人しか発生しないであろう現象であっても、
何かの足しになるかもしれない、備忘録に書いておけば自分も嬉しいかもしれない、
記載しておこうと思う。

基本的に、iPhone なりiPod のデータは、iCloud にバックアップを取っているかと思うが、
データがでかくなればiCloud では追いつかないし、
新しい端末に復元する「早さ」を考えたら、
パソコンを経由してデータを移行したほうが断然良い。
データが消えることも防げるかもしれないし。

というわけで私は、旧端末であるiPod をPC に接続、iTunes でPC に手動バックアップをした。
続いて買ったばかりのiPhone5 を接続、
「新しい端末だ！ 何こいつ！？ 敵！？ いや、来ないで！」
と騒ぐiTunes をなだめすかして、新しい端末として登録、
その後「バックアップから復元」を選択して、先のiPod のバックアップデータを選択して復元した。

これでめでたしめでたし、となるはずだったのだが・・・
？
何かがおかしい。
アプリの数が少ない。非常に少ない。３分の２しか入ってないように見える。
iPod からiPhone へデータを移行したところ、アップリの一部がコピーされず、引き継がれていない、
バックアップからアプリが復元されていないようにみえるのである。
はて・・・？容量不足か？ まぁインストールしなおせばいかなぁ・・・
なんて思ってたのだが、
最近の私の時間を奪い去っていった大事なゲームのデータすら無い。

おいおいおいおい！！
VS.Racing2 のデータだけは捨てられないぞ！？
「モンスターを集めてまいれ2」だって今更はじめからやるのはダルいぞ！？
と少しあせってパソコンやiPod をひっくり返して慌てだした。

すると、4ヶ月くらい前にインストールしたアプリ以降、
iTunes に転送されていないことに気がついた。
ん！？ 4ヶ月間、何度かバックアップしてきてたけど！？
一部のアプリは「全然存在せず」、従って「バックアップもされな」かったの！？
それはちょっと、どういうことよ？ やっぱり容量の問題？？

iPhone は、アプリをインストールすると、
基本的にiTunes 接続時、それらをiTunes に転送する仕様となっている（設定できるはず）。
逆も然りで、基本的にはiPhone とiTunes との間でアプリは同じものをインストールしてある
状態を保とうとする。
これは、iPhone側でアプリを削除してしまえば、このような同期状態は取られなくなるのだが、
iTunes の中には（PC の中には）、実はそのアプリがまるごとコピーされて残っているのである。
PC の容量を削減することを考えるなら、iPhone から削除したあと、さらにiTunes からもアプリを削除しなくてはならない。

さっするに、iTunes を母艦とし、端末たちを子機のようにみなして
管理、管轄する思想で設計されているのだろう。
すべてのデータはiTunes にある状態を保とうとするわけだ。

で、あるはずなのに、4ヶ月間、たくさんインストールしたデータ、アプリが全部転送されていない。
どゆことどゆこと、とパニックになった私は、Apple へ電話することを思いついたのである。

ここからは、あえて簡単に書いてしまうが
復旧した方法を記載する。
非常に簡単に復旧できた。
キニなるのは、原因が特定できていないことである。
ちょっとしたiTunes（かiOS）のバグであるならそれはしゃーないのだが、
若干後味は悪いのであった。
復元できたからもういいやー！ ってなっちゃうのは、あまり良くはなさそうだ。

Appleサポートの見解
いくつか可能性を考えてみるので試して貰いたい。
・旧端末であるiPod から「購入した項目の転送」を実施する
・Apple ID を途中で変えたり、何か不正な状態になっていないかチェックする

「購入した項目の転送」は、iTunes11 からは隠された項目状態になっているので、
その項目を表示させて欲しい。
それは、iTunes10 の頃のように、左側にツリーメニューを表示させるのです。

「まじですか！？ あれ、表示できるんですか！？」
「できます。（ため息）多いんですよ、この問合せ」
「あー（察し）、インターフェース激変ですもんね…使いにくいですよ」
「えぇ、よく言われます…はは（苦笑い）

1.左上隅の、黒と白の■をクリック
2.新規、ライブラリ、ってメニューが出てくるけど、ここの「メニューバーを表示」をクリック
3.「ファイル」「表示」等の昔懐かしいメニューバーが出てくる！
4.「表示 ＞ サイドバーを表示」で、ああ！ 懐かしい左側のツリーが表示されます。よかった！

これで、左側ペインにツリー項目が表示され、
iPod、iPhone 接続時に端末が表示されるようになった。助かった。
今回、転送できてなかったiPod から、改めて（右クリックして）
「購入した項目の転送」を選ぶことで、
iPod にインストールされている266個のアプリ（！？）が再度iTunes に送られ、
上書きコピーされることとなった。

この、アプリ、データの転送、同期が取られているから、
「バックアップ」の処理が早い、ってわけなんだ。

あとは、再度iPod をバックアップ、
iPhone をつないで、バックアップから復元することで
すべてを戻すことが無事に出来たのだった。

この記述が、ほんのわずかの人の役に立つかもしれない。
このWEB の中で投げ捨てられる膨大なデータの一つになるかもしれない。
どちらにしても、私としては混乱の縁から復活することのできたこの一事をこうして刻むことで、
Apple サポートの方に感謝すると共に、
iTunes の仕様を「どんどんおかしくしていく」開発者たちに、
苦笑いする他ないのであった。