消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

変わらない彼と、どうしようもなく流れていく月日のことを

娘が、

TSUTAYAに行くたびにアンパンマンを借りたがる。

ズラリと並んだアンパンマンのテレビシリーズ、

98年放送、

07年放送、

15年放送、などなど。

何を基準に選んでるのか分からないけれど、何かを一つ手にとっては、

「どーしてもこれがいい!」と言う。

どうせなら映画版とか企画物とかにしたい親心で他のものを薦めても、それがいいと言う。

 

98年でも、

07年でも、

15年でも同じ。

いつもと同じように新キャラが現れて、

いつもと同じようにバイキンマンが暴れて、

2020年と同じように新しい顔を投げられている。

 

変わらない、から、娘も安心してみてられるのだろう。

 

しかし私は、

98年にはこんなことがあり、

07年にはああだったけれど、

15年にはこんなだったんだよなぁ、と思う。

いつまでも同じじゃいられない。

同じでいたかったけれど、どうしても、否応なく、

人生は変化してプレイステーションは5まで進化する。

 

娘は「変わるな」と言いたいのか。

「変わらなくてもいいんだよ」と言いたいのか。

それとも「変わらなくていいのか」と問うているのか。

お前は新しい顔に変えなくていいのか、と。

元気100倍、と言えないまま何してるのか、

そう私を問い詰めているのか。

 

娘よ、済まない。

俺は20年、変わらずいくじなして、

たえずフラフラ変わってしまってる、

すまない、すまない、アンパンマン