消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

東芝には、HD DVD継続、という選択肢はなかったのだろうか

次世代DVD 規格戦争としての、
ブルーレイディスクHD DVD の戦いはこれにて決着するわけであるけれど、
東芝はどうして、「BD機器も作成」という
二束のわらじ戦略をとらなかったのだろう。

HD DVD搭載PC、あのXBOX 360HD DVD 対応機器を出しているのに。

スタンダードになれないにしても、
細々と続けて行ける可能性はゼロじゃなかったんじゃなかろうか。

確かに、市場や消費者の決断は早かった。
次々とBD陣営に流れて行く流れを見て、
細々と続ける、というわずかな希望さえ見えなかったのかもしれない。

HD DVD 機器は国内で10万台、北米で70万台出荷しているらしい。
これがどの程度の数字なのかは判断できないけれど、
そんなに絶望的な数字なんだろうか。

今回の件は、1月のワーナーグループによる電撃発表
「BD支持」から、あまりにも早くすべてが決まってしまって、
情報も考える時間もなかった。
ま、私が考えたところで「腹が減った」くらいの結論しかでないのだけれど。

複数規格という混乱は、消費者としては好ましいものではない。
けれどもそれを「選択の幅」ともとらえられたように思う。
BD は、すくなくとも現時点ではHD DVD よりも高価である。
いずれはBD も大量生産で安くなるにしても、
現時点での金額比で、HD DVD という選択肢は、
別にそんなに悪いものではなかったように思うのだけれど。

東芝撤退の方を受け、家電量販店では破壊的な価格破壊が起こるのだろうか?
既に売ってしまった機器の購入者のために、
東芝は機器の部品保持8年を明言しているし、
HD DVD のディスク自体も、ネットなどで販売継続していくという。

もしかして今こそHD DVD は(記録媒体として)買い時なのかも
なんて思ってみたりしたけれど、
時流が読めないことでは定評がある私の意見など、
風の前のチリに同じ。

東芝は最近、商売が下手だな、と思わされる。
液晶テレビはネットでの評判がダントツなのだから、
もっとがんばれー、とエールを送っておきたい。

少なくとも、自社の技術的な都合を押し付けがちなSONY よりは、
好きなメーカーである。
松下のパナソニックへの改名も考えると、
三菱、日立と並んで減りつつある純和風メーカー名の一角として
もっとがんばれー、と盛んにエールを送っておきたい。