消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

スマフォのバックアップについて考えること(月額料金から逃れるために)

同時期に知人から「iCloud がパンクしちゃったんだけれど追加料金払うべき?」と質問があり、
あぁ、年末年始はスマフォバックアップの季節なのかもなぁ、と風流を感じていた。

私はサブスクリプションが嫌いであるので脊髄反射的に「いらん、パソコンにバックアップしろ」
と回答するのだが、
しかし正しくは「ライフスタイルに依る」ものであることを感じており、
LINE で長々と補足説明したのだった。

補足説明を何回もしているのはさすがにどうかと思ったので、
こうしてブログに書いてみる。
うまくまとめられるだろうか…。

 

■バックアップの「お金」と「手間」を考える
月額料金は、月々で見れば少ないが、それが何ヶ月も何年も続くと思うと無視できない金額である。
ただその一方、パソコンやHDD だって、無料ではない。

バックアップするにあたって、「月額料金をできるだけ払いたくない」と考えるのは自然だが、
だからといってパソコンやHDD を購入することが節約になるかと言えば、それは「ちょっと待った」だろう。
スマフォのバックアップのためだけに、パソコンやHDD を購入するとしたら、
それは月々の料金でみるといくら位になるか…。
パソコンもHDD も何十年も使えるものではない(3-4年、せいぜい5年だろう)。
バックアップ用のHDD も、1つだけでは心もとない、壊れたときのために2つで同じもの持っておきたい。

これら全部揃えることを考えると、「じゃあiCloud 課金でいいんじゃね?」となる。
それで良いと思う、それは否定しない。


パソコン、外付けHDD 2台、
安ければ5万円くらいで揃えられるだろうが、それなりに良いもの、良い容量を考えれば、
10万円くらいは覚悟したいところ。
それを4年使うとしたら、月額料金は「2083円」となる。
立派なクラウドサービスに加入できる金額である。


私の場合は、パソコンもHDD も、スマフォの写真以外に様々な用途で使用しているので、
この金額は必要経費とみなせるが、パソコンをめったに使わないご家庭では無駄かもしれない。
それどころか、パソコンやHDD が壊れるリスクを考えると、クラウドの方が安心とさえ言える。


手間、の部分もどうであろうか。
パソコンにいちいちスマフォをつないでバックアップするか。
iPhoneの写真管理は
「なにか利用者に嫌がらせしているのか」というくらい訳が分からないので有名だが、
その写真をいちいち丁寧に吸い出してHDD に撮影日ごとにフォルダを作って管理するか?

この手間ひまを月額数百円で代替できると考えるなら、当然、
クラウドバックアップの方が「安い」と言えるかもしれない。
私個人は写真の整理を趣味にしているところがあるので、全然手間を感じないが、
月に数度もパソコンを起動しない人にとってはさぞ手間に感じるだろう。


「パソコンとHDD を購入するのか」
「バックアップをちゃんと管理していくのか」
「音楽、写真をどうしていくのか」

これらへのライフスタイル次第、と言える。
音楽が大好きで最新の音楽を聞きまくりたくて、
写真や動画を「頭がオカシイほど」保管しないのであれば、
Apple One」サービスが適切である。

私の場合、
ずーっと代わり映えしない70年代のハードロック、80年代のLA メタル、
あとマイケル・ジャクソンOASIS ばかりを聞いているので
音楽サービスは不要だし(CD で十分)、
写真と動画が600GB もあるので、iCloudの追加料金400円(200GB)では全然足りない。
しかし私ほど頭がオカシイほど写真撮る人でなければ、200GB で10年くらいはやっていけることだろう。
私の年次の増加量もどうやら100GB ほどのようなので、iCloudの次の段階、2TBあれば、
20年ほどは事足りるのかもしれない。


20年間2TB を購入し続けると、いま時点の価格計算では「312,000円」
はてさて。パソコンとHDD を買い続けるのに比べてどちらがお得か…。
私はパソコンを選択するが、いつか考えを変えるかもしれない。

 


■他のサービスとの併用を考える
あまたあるサブスクリプションの選択肢を複雑にしているのは、
Apple One や
Amazon Prime のような、
複合サービスの存在である。
逆に、これら複合サービスをある程度理解すれば、月額料金を増やしすぎないで済むことになりそうだ。


ここもまた、ライフスタイルにあわせて「調べて」選択する必要がある。
…我々はいつも複雑な世界の中で生きているのだ。
調べ、学び、選択肢なくてはならない。
…厄介な世界である。
ただでさえ子育て、仕事、税金で考えること、調べることは山程あるというのに。


以下は、私が軽く調べただけの内容、そして私が実際に取っている手段だが、
サービス内容は変更され価格も容量も変わるかもしれないので、参考程度にしていただきたい。

Apple One:
    →Apple のテレビ、音楽(これが強い)、そしてiCloud 50~200GB ついている。
    →ゲームもついている(これはちょっと弱い)
    →ワンセット月額料金:1100~
    →Androidでは使えないはず。iPhoneユーザ専用だろうが、Windows PC では使えるはず。

Amazon プライム:
    →送料無料から始まったサービスに、テレビ、音楽、本、ゲームと、勝手にどんどん追加サービスが。
    →ただ、本とゲームは正直弱い。
    →音楽も、追加料金を払わないとApple Music には到底及ばない
    →個人的には「無料で写真保存し放題」のAmazon Photo が一番気に入っている。
    →Amazon フォトは動画が50GB までなので、月次でDL して削除しないとパンクする(追加可能)


■これをそれぞれの利用シーンで考えてみる。
・スマフォのバックアップで考えると…
    →Apple One(iCloud)は、iPhone のバックアップとしては完璧、だろう。
    →Amazon プライムでは、写真と動画の、ちょっと手間のかかるバックアップ。
     iPhoneのバックアップとしてはやはりPC、iCloud などを併用する必要がある。

・テレビ、映画のサービスとしてみると…
    →どちらに好みの番組があるかによるが、どちらのサービスにも人生かけて見きれないほどの映画がありそうだ。
    →あとは、Netflix やHulu などを解約して月額料金を節約するように心がけたい。

音楽配信としては…
    →Apple Music は世界一の音楽サービス、のはず。
    →Amazon Prime は非常に限定された曲数。
    →Apple Music 付と考えれば、事実上今後のCD 購入が不要になるだろう。
     スマートスピーカーでの再生も可能らしいので(アレクサとか)、ここはApple One に軍配。

・ゲームとしては…
    →Apple One もAmazon プライムも無料ゲームが大量に含まれている。
    →Amazon の方にはあまり大したゲームは無い…と言える。大型有名タイトルは無い。
    →Apple One の方は有名クリエイターのゲームが参入している。
    →しかし…どちらも、Switch やPlayStationXboX の有名タイトルほどの評価作品はない。
    →ゲームも好みだが、ほんのおまけ機能。ゲーム会社への月額料金の節約にはならないだろう。

・他は…?
    →Apple One のサービスは今の所以上。Books も加わると強力になると思うがー。
    →Amazon プライムは、少数だが電子書籍が読め、元々の「送料無料」もある。
     しかし正直、昨今のAmazon 商品は魅力が少ない。楽天の方がポイントの割引が大きい。

 

■加藤のたどり着いた方法
私はとにかくアホみたいに写真を撮る、せいで、「クラウドストレージ」を使うことが割高になる。
なのでスマフォ(iPhone)のバックアップはクラウドではなくパソコンにしている。
自宅で娘の写真のスライドショーを見ながら仕事していたり、
皿洗いするときにAmazon Echo show で写真をみているので、
パソコンにためた写真、Amazon フォトにためた写真を有効に楽しんでいる。


iPhoneのバックアップをパソコンで取りつつ、
Amazon フォトに自動でアップされた写真をパソコンにダウンロードして保管している。
Amazon フォトはスマフォから自動でバックアップしてくれ、その際にファイル名を「日付、時間」にしてくれるのだが、
これが凄まじく便利。
iPhone 自体の写真管理機能は「クソみたいに使いにくい」上に、
いつの写真ファイルか非常にわかりにくいのだが、
それをファイル名にしてくれるのはめちゃくちゃ便利なのである。
(これは、iPhone の写真をちゃんとパソコンで整理しようと思った人類全てが泣いて喜ぶ機能である)

これら写真と動画は、Google フォトにアップして友人に共有している。
Google フォトは無料で15GB までなので、すぐに容量が足りなくなるが、
(若干不便だが)別のGoogle アカウントを取得して、無料枠を使い切ったら次へ、という、
複数アカウント作戦でやっている。
いずれはこの方法もできなくなりそうだが…。

 

そして、ゲームは…
Nintendo SwitchSONY Playstation に月額料金を支払っている(年払い割で)。
最近ほとんどSwitch しか触らないので、PlayStation 側の課金は非常に無駄なのでるが、
ゲーマーのサガとしてやめられないでいる。
ここはいずれメスを入れなくてはならないかもしれない。

Apple One にて出ているゲームは、魅力的なものもあるのだが、
実は同じゲームがSwitch にも移植される傾向がある。
であるのでApple One のゲームサービス(Apple Arcade)に加入するメリットを見出していない。

そして、音楽は、ふるーいロックばかり聞いているので、
ことさら大量にある音楽サービスに加入しなくても十分。


以上から、Apple One には加入せず、Amazon プライムの機能を使用しながら細々とやってる感じである。
実際、月額料金はそこまでかからないが、手間はかかる手法をとっている。
その手間である写真の整理を楽しんでいるからこの手法をとっているが、
パソコンでいちいち写真を整理するのが面倒な人は、クラウドサービス課金の方が良いのかもしれない。

とはいえ、特に写真データは肥大化する一方である。
クラウドストレージをいつまで使うのか、どのくらいの量使うのかについては、
気にしておきたいところである。
今はまだ、「パソコンでバックアップを取っておく」という、「サブスクリプションへの対抗策」が有効な時代だと言えよう。