消えかかる記憶の寝言3

渡るつもりなんてなかったのに、人生常々渡り鳥。カトウリュウタの寄港地ブログ。

アリス・イン・ワンダーランド/ティム・バートン

ティム・バートン最新作を早速見てきた。
あまり映画を見ず、見るにしても1年も2年もたってからDVD で見る私が
公開されてすぐに見に行くと言うのは珍しい。
しかしこの映画は昨年から注目して楽しみにしていた。


なにぶん昨年見に行った映画の際に早くもCM が流れていたからである。
マイケル・ジャクソンの「This is it」だ。

This is it」同様、観てよかった、と心底思える映画だった。
あまりに面白くて私は数回、射精するかのようにビクンと体を震わせた。
たぶん射精していたのだと思う。


とにかく出てくるキャラのすべてが素晴らしい。
すべての登場人物が(人物? 人物はむしろ少なかったな)
全員気が狂っている。頭のネジが3~4本抜けている。
キ●ガイの王国だ。


かろうじて主人公のアリスは多少まともと言えるかも知れない。
が、帽子屋のジョニー・デップは影が薄いとして
赤の女王、神経症のうさぎ、弱い戦士ネズミ、デカいものフェチの騎士、
ねずみ男的奔放な裏切り者チェシャ猫、芋虫、デブの双子、馬。

「良識の頂点」として描かれているべきであろう白の女王に至っても
両手を上げっぱなしで非常に「足りない子」である。


あぁ、それにしてもなんとワンダーランド!!
ふわふわのチェシャ猫。にたりと笑うところが股間にキュンキュンくる。
豚腹の足置き。便利すぎる。
家来のカエルたち。リアルでかわいかったー。
アリスをのっける犬。犬に乗るのって子供の頃からの憧れだよね。


ワンダーランドの風景も素晴らしかった。
キノコが生えていたりばかみたいに花が咲きまくっていたり
ごちゃごちゃでエキセントリックで雑多で無意味で。


実写、とはいえほとんどCG だけれども
ディズニーの古い名作アニメと比べれば、リアリズムを出そうとして
色の鮮やかさは全然ない。
ただその努力は私にとって好ましく、より現実的に「この世界に住みたい」
と思える世界である。
私の嫁の頭の中は大体こんな感じだろうと思われる。狂気とキ●ガイの世界。



もう一つ、特筆すべき点がある。モンスターハンター好きなら観て楽しめる。
バンダースナッチとジャヴァウォックなる巨大生物が出てきて
ハリウッドらしく大げさなアクションシーンがあるのだけれども


バンダースナッチラージャンかドドブランゴって感じだろうか。
素早くて肉質が柔らかい感じ。大迫力。

それからジャバウォック。
こっちは雰囲気としてはティガレックスクシャルダオラって感じだろうか。
しかし攻撃方法と攻略方法はイャンクックに近い。
口の攻撃を避けて腹の下が死角になるところなんか「そうそう」と×ボタンを押したくなってしまう。
尻尾の攻撃を背中に受ける苛立に共感。

ただ、アリスのダメージを見る限り、このジャバウォック、下位かせいぜい上位。
G 級のイャンクックではない。


そんな金のかかったリアルモンスターハンティングまで楽しめる、
一粒で何度でもおいしい映画であった。
DVD 買うな。いやこのためにブルーレイ買ってもいいな。



非常に大満足の映画であったのだけれども
3D.
実はアバターを見そこねていて、初の3D。とても楽しみしていたのだけれど……
うーん……

3D を否定するつもりはないけれど、「で?」という感じ。
飛び出してくるし奥行きは感じる、それは事実だけれども
それに価値があるのかといえば、うーん?
選択肢としての3D が存在することは歓迎するしたまには楽しいと思うけれども

別に2D でいいや。普通に見た方が楽しいよ。
飛び出さなくったって思いは飛び出してくるもの。